今日は英語の重要性、英語を学ぶ必要性について語ろうと思いましたが、その前に現状把握として日本人の英語力について学びます。私自身は学生時代に短期留学を経験し、更に最初に入社した商社で実践の場でビジネス英語を鍛えました。欧州に駐在もさせてもらったことで、ネイティブとか帰国子女にはもちろんかないませんが、それなりにまともな英語を鍛えられたと思います。今でも仕事で日常的に英語を使っており、TOEICは一応930点というスコアを持っています。(テストはテストなので、あまりこれにこだわる必要はないですが。英語のテストはいろいろな種類があるので、英語のテスト系だけでブログ記事をいつか書きたいと思います。)
ポイント:
・日本人の英語力は世界で55位と低い
・日本人の英語力が低い理由は大きく以下の3点
①日本の経済力が十分に大きく、日本市場だけで特に困らなかったから
②島国で外国人との接点が少なかったから
③日本語の構成が英語と違うから(英語との類似性が低い)
そもそも英語の重要性・必要性は?
英語が重要だとはよく言うけど、実際のところどうなの?英語できずに人生〇〇年やってきたけど、何とかなってるけど?英語ができなくて困るのって旅行くらいじゃないの?(しかも旅行くらいなら工夫すれば何とかなる。)英語はAIがやってくれるようになるから勉強しなくて良いのでは?疑問に思われている方も多いかと思います。それでも私は英語の重要性は依然として高く、英語を学ぶ必要性は今後も変わらないと思います。もちろんどこまでを求めるかにもよるのですが、私が考える英語を学ぶの重要性は以下の4点です。
①情報が早く正確に掴める
②自分が伝えたいことを早く正確に伝えられる
③ビジネスで有利になる
④文化を理解することができるようになる
この英語の重要性・必要性については書き出すと長くなるので次回の記事に回す予定です。ただ、私としては最終的には④文化を理解することができるようになるというのが英語を学ぶ最大の意義だと思っています。それゆえにAIの精度が上がったらそれでいいじゃないか!という主張には反論します。(まあ、どこまで求めるかによるんですけど。)というのはさておき、日本人の英語力を見ていきましょう。
日本の英語力って世界的にはどのくらいのレベルなの?
何となく、日本人の英語力が低いようなイメージがあったり、テレビやネットでもそういう記事を目にすることは少なくない気がしますよね。実際のところ、どうなんでしょうか?ということで、2020年のデータを紹介しましょう。日本の英語力は…世界で55位です…。
55位ってめちゃくちゃ低くないですか!?まあトップクラスではないだろうと想像できますが、55位ですよ。しかもこれって対象国は100です。つまり、真ん中よりも下ということですよ。アジアの中でも24か国中の9位ということですから、決して高いとは言えず、むしろ経済力を考えたら酷いと言わざるを得ない順位ですよね。そこまで酷いとはショックです…。日本より教育水準や所得水準が低い国も少なくない中で、こうなってしまっているのはなぜなんでしょうか。
日本の経済力はGDPベースで言うと世界3位です。中国に2位の座は明け渡したとはいえ、今でもまだ経済大国の一つであることには変わりありません。教育も全般で言えば決して悪くないはずです。ではなぜ日本の英語力は低いのか??と疑問に思いますが、実はその答えは私が最初に挙げた英語を学ぶ重要性の「③ビジネスで有利になる」に関係してくる話になりますので、後の段落で述べることにします。ここではまず日本の英語力が100か国中55位という事実を頭に入れておきましょう。
(注:もちろんこの手の調査においては、不公平性や恣意性を排除することが難しいのも事実であることは注意事項としてお伝えしておきます。あまりこの調査結果を盲目的に信じるのも良くないと思います。日本人はスピーキングやリスニングは苦手な一方で、リーディングやライティングの能力や文法に対する理解は他国よりも高いと評される部分もあります。そして言語の系統の違いもあります。まあ言語系統まで話していると言語学の世界に迷い込んでしまって何が言いたくなるかわからなくなってしまうので、この辺で止めておきます。僕は学ぶのが好きなのでどんどん迷い込んでしまう癖がありますw)
なぜ日本の英語力は高くないのか?
日本の英語力が高くない理由は何点か考えられます。
①日本の経済力が十分に大きく、日本市場だけで特に困らなかったから
②島国で外国人との接点が少なかったから
③日本語の構成が英語と違うから(英語との類似性が低い)
①まずは経済大国であるという理由についてです。日本経済の規模は今でも世界第3位です。平成不況とかデフレとか財政問題とか、ネガティブなニュースを聞いていると日本が本当に経済大国なのか?と思うこともありますが、それでもれっきとした経済大国なんですね。それで、これが英語力とどう関わるのか?ということですが、経済大国の場合は自国内だけで経済を回すことができるので、外国語を学ぶ必要性に迫られる確率が低くなります。今でもそうですが日本で日本語だけできれば生活に困ることはほぼないですよね。それは日本の経済力が大きいからです。学校でも日本語で授業が行われ、就職するにも日本語さえできれば就職できる会社が多数です。日本国内のみを市場としている会社がたくさんあるわけです。大企業はグローバル化ですが、中小企業は今でも国内どころか自分の身の回りの狭いテリトリーだけで仕事が成立している人が大多数です。これが経済小国になると本屋で本を買おうにも自国の言語では売っていない場合もあります。経済規模が小さい国の言語で本を出しても売れない、ビジネスにならないのでメジャー言語の英語などでしか本が出回らないのです。(英語ができるようになるからいいじゃないか!という主張もあるかもしれませんが、実はこれは言語の弱体化に繋がるんですよ。日本語が言語文化として根強いのは日本人が徹底的に日本語を使い倒していることが大きいんです。あまりここを深堀し過ぎると本論から脱線するのでこの辺でストップしますが、僕は最終的には文化的理解が重要だと思っているので、いつかそんな記事も書きます。)
②次に島国という地理的な理由です。島国であるがゆえに外国人との接点は限られています。地続きになっていないので、飛行機か船でしか国境を越えられないわけですから物理的に接触は少なくなります。また、歴史的には鎖国を長くしていたことも言語能力というよりはマインドという部分で影響していると言われています。データによると日本に住む外国人の数は人口の約2%だそうです。外国人と話す機会がなければ日本語と違う言語があるということにすら意識が向かわないので、英語が上達する以前の問題になります。
③そして日本語の構成が英語とは違うという言語学的な点も理由の一つにはなります。これは英語ができない言い訳として言うのは良くないんですが、事実としてドイツ人が英語を学ぶのと日本人が英語を学ぶのとどちらが大変かというと圧倒的に日本人です。それは日本語と英語では言語の体系が違うからです。アルファベットとひらがな・カタカナ・漢字でも違いますし、文法の構成も全く違います。よくSVCCとかSVCOとか文法で勉強しませんでしたか?スペイン語とイタリア語なんて90%以上一緒だから勉強しなくてもほとんどわかる、と友達のスペイン人がよく言っています。それくらい近い言語もあるのです。同様に、日本人にとっては韓国語などは比較的勉強しやすい言語です。僕も大学時代に旅行に行く前後で韓国留学経験者の友達から教えてもらいましたが、数日でハングルも読めるようになりましたし、文章も多少理解できるようになりました。(もう忘れましたが…。)それは言語体系が比較的近いからできるのです。中国語などは同じ漢字を使うし(厳密には同じ漢字ではないんですが)勉強しやすいのでは?と思うかもしれませんが、実は中国語は言語体系が異なりますのでけっこう難しいです。そして、中国語の発音はかなりバリエーションがあって難しいです。
おまけ: あとは、敗戦国なのに戦勝国であるアメリカから英語を強制されなかったという点もこの問題を考える上では興味深い歴史上の示唆です。戦勝国が敗戦国に自国の言語を強制することはよくあることで、中南米でスペイン語が多く話されるのはスペイン支配によるもの(ブラジルはポルトガル語ですが、これはポルトガル支配によるもの)、アフリカ北中部でフランス語が多いのもフランス支配によるものです。(アフリカはアフリカ分割と言って、多数の国で分割した為に統治した国がバラバラなことは有名ですが。もちろんアフリカのネイティブ言語もあります。)
まとめ
・日本人の英語力は世界で55位と低い
・日本人の英語力が低い理由は大きく以下の3点
①日本の経済力が十分に大きく、日本市場だけで特に困らなかったから
②島国で外国人との接点が少なかったから
③日本語の構成が英語と違うから(英語との類似性が低い)
日本人の英語力は世界の中で見ると低い方であるということ、またその理由がわかりました。では英語は諦めていいのか?というとそうではない!ということを次回の英語ブログ記事では説明したいと思います。今日の記事にも書きましたが、やはり英語を学ぶ重要性はあるんです。それについてはまた今後ということで~ 人生は毎日が学びです!それでは!
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