株のIPOに比べて、仮想通貨IDOの敷居は低い

仮想通貨

PulsePadという仮想通貨のIDOに参加してみました。そこで感じたことは株のIPOに比べて敷居が低いということでした。学んだことをまとめてみます。

株のIPOに比べて、仮想通貨IDOの敷居は低い

ポイントを先にまとめると、以下の通りです。

 ①必要資金という意味で、仮想通貨IDOの敷居は低い

 ②ただし仮想通貨そのものの敷居が高い、むずかしいことを理解しなければいけない

 IDOってなに?という人もいると思いますが、IDOとは仮想通貨が新しくデビューして取引所で売り買いできるようになるイベントです。(新規上場といいます。)Initial Dex Offeringの略でIDOといいます。

 厳密にいうと仮想通貨のデビューするイベントは種類がたくさんあって、IDO、IEO、IFO、IGO最近だとINOなんてのも出てきましたね。ここではポピュラーなIDOを取り上げますが、ほかのイベントもデビューイベントという意味では同じなので細かいことは無視して考えます。

なぜ仮想通貨IDOの敷居は低いといえるか?

 「仮想通貨IDO」って聞くだけでよくわからない単語が続いていて、めっちゃむずかしそう!と言われそうです。敷居は低いなんてホントなの!?とすぐにツッコまれそうですね。上に書いた2つのポイントに沿って説明をしていきます。

 ①必要資金という意味で、仮想通貨IDOの敷居は低い

 株のIPOでも仮想通貨のIDOでも、買う方法は2つあります。「割り当て保証」と「抽選(くじ)」です。「抽選(くじ)」の場合は当たるかどうかは運によるので、ここでは確実に買える「割り当て保証」に必要なお金はどのくらいか?という話をします。

 株のIPOでは厳密には割り当ては保証してもらえないのですが、一般的には億単位の資金が必要です。詳しくは後で説明します。その一方で、仮想通貨のIDOでは100万~200万円ほどで割り当て保証を得ることができます。

 この割り当て保証に必要な資金が大きく違いますよね。これが、ぼくが「仮想通貨IDOの敷居が低い」と言っている意味です。

 ぼくは株の経験は15年ほど、その中で株のIPO(株の世界でのデビューイベント、これによって取引所で売り買いできるようになります)にも応募してきました。

 株のIPOでも仮想通貨のIDOでも共通していえることとして、新しく市場にデビューする銘柄というのはこの先値上がりする可能性がとても高いです。世の中に会社やプロジェクトはたくさんあれど、取引所への上場にまでたどり着ける会社は少ないからです。(注:すべての会社が上場を目指しているわけではないです。)

 起業する人、会社を興す人というのは優秀な人でビジョンや情熱を持っている人というイメージがありますよね。とくに上場を目指すような起業家はそういう人が多いと思います。

 でもそんな中でも上場までたどり着くのはほんの一握りです。上場する前に自分たちでベンチャーキャピタルから資金を集めるだけでも、かなり大変です。そしてそこで最初の資金を集めてプロジェクトを成長させて、それが取引所に「将来性あり!」と認められてはじめて上場(株ならIPO、仮想通貨ならIDO)ができるという流れです。

 なぜ新しく市場にデビューする銘柄が値上がりする可能性が高いか、がわかりました。上場にたどり着くまでにちゃんとプロジェクトを成長させて、取引所の厳しい審査も通っているからです。

 そんな値上がりする可能性が高い銘柄を買う保証をもらうために必要な資金が仮想通貨IDOでは低いので、敷居が低いと言えるのです。 

 ②ただし仮想通貨そのものはむずかしく、敷居は高い

 仮想通貨ははっきり言って初心者にはむずかしいです。ITリテラシーが少し必要です。とは言っても今はGoogleで検索したり、Youtubeで動画を見たりして勉強できる教材がいくらでもタダで存在するので、あまり心配はいりませんが。

 ただ、それでもいまだにハッキングのようなリスクもあります。チェーンを間違えて仮想通貨を失ってしまうリスク(セルフゴックス)もあります。(仮想通貨はブロックチェーン技術を使っているのですが、色々なチェーンが存在し、送金するチェーンを間違えるとお金を失ってしまいます。)

 いまだに仮想通貨を知っている・使っているという人が少ないのは、こうした仮想通貨のテクニカルなむずかしさとハッキングやセルフゴックスでお金を引き出せなくなるリスクがあるからですよね。

(あと、日本では特に「仮想通貨は怪しい、価値がない」という誤ったイメージが大きく伝わってしまっていて誤解されている部分もありますが…。)

 したがって、仮想通貨そのものの敷居は高いと言わざるをえないものの、仮想通貨IDOの敷居は低いというのがぼくの言いたかったことです。

実際のところ、株のIPO、仮想通貨のIDOにどうやったら参加できるの?

 では実際、株のIPOとか仮想通貨のIDOにはどうやったら参加できるのか、説明します。「抽選(くじ)」の場合はどちらも大差ないです。みんなが知っている、いわゆるくじです。欲しい人が応募して、その中から当選者が選ばれるだけのシンプルな仕組みです。ここでは、割り当て保証についての話をしていきます。

 株のIPOで割り当て保証をもらうには?

まず先に株のIPOへの参加の仕方の話をします。値上がりがりする可能性が高い為に、株のIPOを確実に買える「割り当て保証」をもらうには、証券会社の店頭口座で億単位の資産を預ける必要があります。(ネット口座ではダメです。) 

 証券会社で億単位を預けると、担当の営業マンがつきます。その営業マンから個人向け国債や投資信託など、ぶっちゃけ買いたくもない金融商品(失礼!笑)を買ってあげます。すると営業マンの成績に貢献したということでIPOの割り当てがもらえるようになります。

 ただ、そこは営業マンが割り当てるものなので、いくら預けたから絶対に割り当てがもらえるという保証は実はないです。営業マンとうまく関係を築ければ預ける資産額は億単位でなくても良いかもしれません。でも億あっても割り当てられる保証がないとも言えます。

 あと、株のIPOはたまに公開価格を下回ることがあります…。一株あたり100円で割り当てをもらって喜んだのもつかのま、上場して初めてついた価格が90円で、その後もずっと90円あたりをウロウロとか、下手すると100円を超えるのは2年後、みたいなケースがあります。

 統計的には公開価格よりも上がることがほとんどで、しかもその評判は事前に出回ることが多いです。なので、欲しくない銘柄は買わないということもできますけどね。

 仮想通貨IDOで割り当て保証をもらうには?

 仮想通貨IDOで割り当て保証をもらうためにも、株と同様にある程度のお金を預ける必要があります。ただし、その金額は株に比べてずっと低いです。

 株の場合は億単位が必要といいましたが、仮想通貨の場合は100万~200万程度で割り当て保証を得ることが可能です

ぼくが参加したのはETHPadというローンチパッド(仮想通貨の取引所デビューをサポートするプラットフォーム)なのですが、割り当て保証をもらうためにETHPadトークンという、ローンチパッド独自のトークン(コイン)を買う必要があります。僕が実際に買った時のレートでいうとだいたい190万円くらいでした。

 ローンチパッド独自トークンを持っていること(厳密にはステーキングすることになりますが、今日は長くなりすぎるので割愛します)がIDOに参加するための権利になります。この190万円で割り当てが保証されます。株の億単位に比べたら、この時点でビックリです。

 ちなみにローンチパッドではTierシステムというものがあります。これは預けている金額によって割り当てられる量も変わるというシステムです。要するに金持ちを優遇する仕組みで、たくさん預けてくれる人には割り当ての量が増えるのです。

 金持ちを優遇するのはどこの世界でも同じですけどね…。金持ちがどんどん金持ちになるという世の中の仕組みはここにも見ることができます。まあ、プロジェクト側も小さな単位のお金ばかり集めても効率が悪いので、なるべく金持ちに集まってほしいとおもうのは当然のことではありますが…。

 そして、ぼくはこの190万円でもらった割り当てによって、今回新規にデビューした仮想通貨、PulsePadというトークンを55ドル相当分買うことができました

 ぼくは今回たまたまPulsePadというプロジェクトがあったので、ここに参加しましたが、かなり運がよかったです。PulsePad、なんと上場してその日に350倍になりました。その後も上下しながらですが、この記事を書きながら見ていると400倍を超える価格で動いていて、ぼくは今も持ち続けています。

 実はいろいろと事前に調べていて、かなり有望なプロジェクトであろうということはわかっていました。BlueZillaというこの世界では有名なベンチャーキャピタルで、これまでにも100倍を超えるプロジェクト上場をたくさん実現しています。

 ただ、期待されていてもあまり上がらないこともありますからね。ホントに運がよかったです。

 さて、ここまでは大成功のように思いますよね。実際、とても良い結果になったと思います。ではリスクはないのか?という点を見ていきましょう。

 割り当て保証をもらう為に買ったローンチパッド独自トークンETHPadですが、これ自体が取引所でいつでも売り買いができるものになっています。ということは値下がりのリスクもあるということです。実際にチャートを見てみましょう。

引用: CoinMarketCap

 この1か月のレンジで見ても、高いときは0.18~0.19ドル(瞬間的には0.2ドルのときも)、安いときは0.1ドルくらいです。ということは、割り当て保証をもらう為に200万で買ったトークンを売ろうとしたら100万でしか売れないという可能性はリスクとしてあるのです。

 どんなものにも売り買いするのに良いタイミングを見極めることは投資家マインドとして重要です。なので、IDOだからといって特別なことではありません。ただ、IDOで100万の利益を手にしても、ローンチパッド独自トークンの売買で100万損するという可能性があるということは頭に入れておく必要がありそうです。

 どんな世界にもリスクゼロというのはありません。でも正しくリスクを理解すれば、リスクを回避したりリスクを押さえたりすることができます

まとめ:仮想通貨IDOの敷居の低さと今後

 仮想通貨IDOは必要な資金という意味で敷居が低いということが理解できました。仮想通貨自体がむずかしいものではありますが、それゆえにまだ仮想通貨を自由に扱える人の数も少なく、それだけチャンスも多いということです。

 ぼくももっと早くこれに気づいて行動していれば、という悔しい気持ちでいっぱいです。ただ、実は検討したことはあったんですよ。

 2017年~18年くらいにですね、ICO(Initial Coin Offering)という仮想通貨の新規デビューの一番最初のモデルがあったんです。この仕組みはとても簡単で、ローンチパッドのようなプラットフォームを使わなくても誰でも新しいコインをデビューさせることができたのです。

 でもその簡単さゆえに、詐欺であふれてしまいました。ICO詐欺というのが一時期すごく問題になっていました。それがぼくにとっても悪いイメージをかなり植え付けてしまっていて、そのせいで行動するのが遅くなってしまいました。とても悔しいです…。

 ぼくは今回ETHPadというプラットフォームを使いましたが、ローンチパッドはたくさんあります。どれがベストか?というのは難しいですが、今度別の記事でそんな話も書いてみようかなと思いました。各サイトを見れば数字は書いてあるので、計算すれば金額の部分はわかりますからね。

 ETHPadがあまりオススメできない点をあげると、ガス代(手数料)が高いことです…。名前の通り、イーサリアムチェーンのものなので、イーサリアムのガス代問題の影響をもろに受けます。

 ぼくも実際に、トランザクション1回あたり平均で100ドルくらいのガス代を払っています。一連の取引で払った手数料の合計が5万くらいになっているんじゃないかと思います。イーサリアムのガス代、高っ!! みんな困ってますよねえ~

 なので、イーサリアムのガス代が下がるまではETHPadはオススメはできないですね。たぶんBSCPadとかADAPAD、最近だとGameZoneとかの方がいいかなあと。その辺はもう少し勉強してみます。

 今日は仮想通貨IDOの敷居が株のIPOに比べて低いというぼくが学んだことを書いてみました!人生は毎日が学びです!それではまた~

コメント

  1. 通りすがり より:

    PAD系で実際にいくら割当されるのか?がどこにも書いていないので、ありがたいです。
    ユーチューバーでも100倍!とは言っていても、割当額が100円なら1万円にしかなりません。
    実際の生の記録は貴重ですので本当にありがとうございます。
    PAD系はバイナンスやコインチェックなどの取引所と違って怪しい怖いので、また記事にしていただけると幸いです。
    たまたま検索からやってきました。
    よろしくお願いいたします。

    • Cuk より:

      確かにみんな、あまり自分の資産を公開したがらないので生の金額が載った情報は少ないですよね。(がっつり稼いでいる人ほど載せたくないのかな…。)ツイッターだとたまに金額を載せてくれる人もいますが。不定期になると思いますが、また記事にしていきますね。

タイトルとURLをコピーしました