投資初心者は「一気に買う」ことを避けよう

米国株・投資

 前回は「投資初心者が投資すべきオススメ3選」という記事でぼくが初心者にオススメできる投資先として、米国株の投資信託3つを紹介しました。

 しかし投資先が決まったとしても、あわててすぐに買いに走ってはいけません。投資でうまく稼ぐには、買うタイミングというのも重要です。今日は投資初心者が陥りがちなミスとして「一気に買う」ことを避けるべきという話をします。

 なお、この話は株でも投資信託でも仮想通貨でも、投資の対象にかかわらず、全てにあてはまる話です。

投資初心者は「一気に買う」ことを避けよう

 投資初心者が避けるべきは「一気に買う」ことです。投資を始める人は「よし、資産をおもいっきり増やしてやるぞ!」と鼻息荒くなっていることがよくあります。

 そうなると、手持ちの投資資金を一気につぎ込んで買ってしまう可能性があります。そのタイミングが相場が下がった時でお買い得なタイミングと確信していれば、もちろんそれでもOKです。しかし、それが高値のタイミングだとしたら…。

 程度の大小はあれど、ぼくも投資を始めたころにそういう失敗をしました。また、ぼくの友人でも同じような失敗をしてしまった人がたくさんいます。

 だからこそ、初心者は「一気に買う」ことを避けよう!とアドバイスしたいと思います。

なぜ「一気に買う」ことがリスクなのか?

 投資でお金を増やすということはシンプルに「買った時よりも高く売る」ことで実現します。ということは、増やすお金を最大化するには「最も安い価格で買い、最も高い価格で売る」ということが答えになります。

 具体的にチャートで見てみましょう。事例として、最も日本人になじみのある日経平均のチャートです。

 赤〇のところで買ったら、利益を出すまでの道が遠いことはわかりますよね。逆に青〇のところで買えれば、含み益を抱えたままガチホできそうですし、短期で利益確定することもできそうですね。

 一気に買ってしまうと、たまたまそこが赤〇のような悪いタイミングにあたるリスクがあります。では逆に、青〇のタイミングで買えばいいんだ!と考えると思いますが、安いタイミングを完璧にとらえて買うというのも技術が必要になります

(投資の上級者になればテクニカル分析などで予想が多少できるようになりますが、それでも完璧に当てられる人はいませんだからこそ投資はむずかしく、だからこそ投資は面白い!のです。)

 それだからこそ、一気に買ってはいけません。投資初心者が買う時には必ず買うタイミングを分散させましょう。

 言っておきますが、後でこうやってチャートを見て結果から語ることはカンタンなんです。誰でもできます。でも、今の時点からこの後上がるのか?下がるのか?を予想することは極めて難しいのです。というか、それができる人ならとっくにプロのトレーダーになって大金持ちになっています。

 「素人には先の予測はできない」という謙虚な姿勢で臨むことが投資を成功させるコツです。それでは、先の予測はできない素人はどういう買い方をすればよいのか、具体的に説明していきましょう。

具体的にどういう買い方をすればよいのか

 初心者が投資を始めるときの買い方としてぜったいに必要なことは「買うタイミングを分散する」ことです。特に、投資の世界で有名な方法として「ドルコスト平均法」というものがあり、これはとても優れた投資方法なので、ぼくは初心者には迷わずこれをオススメします。

 ドルコスト平均法は決まった頻度で(例えば毎月第1月曜日に、という具合)一定の額を投資していくという方法です。一定の株数ではなく一定の額というところがポイントです。(「株」といっていますが、投資信託の場合も考え方は同じです。)

 株数ではなく、額で決めることがなぜ有利なのか、事例を用いて説明します。ある会社(A社とします)の株を買うと決めたとしましょう。そして投資のタイミングは毎月1日に決めたとします。A社の株価は10月1日に100円、11月1日に80円、12月1日に120円に変動したと仮定します。

 この時、100株ずつ買うと決めて買った場合どうなるか計算すると、以下の通りです。

10月1日: 100円 x 100株 = 10,000円
11月1日: 80円 x 100株 = 8,000円
12月1日: 120円 x 100株 = 12,000円
——————————————————-
12月31日時点保有: 300株、投資額30,000円
 → 1株当たり平均単価:100円(=30,000/300)

 一方で、10,000円ずつドルコスト平均法で買った場合どうなるか計算すると、以下の通りです。

10月1日: 10,000円 / 100円 = 100株 
11月1日: 10,000円 / 80円 = 125株 
12月1日: 10,000円 / 120円 = 83.3株 
——————————————————- 
12月31日時点保有: 308.3株、投資額30,000円
 → 1株当たり平均単価:97.3円 (=30,000/308.3)

(この場合、毎月変える株数が変わってきます。投資額を一定にする一方で株価は常に変動するからです。)

 学校で数学・算数がニガテだった人はここで「???」となっているかもしれません。一見同じことをしているように見えますが、違います。ポイントは安い時と高い時の購入株数の違いです。

 ドルコスト平均法では株価が80円に下がった時に125株と多く買っています。逆に株価が120円と高い時には83株しか買っていません。ドルコスト平均法は「安い時にたくさん買い、高い時は少ししか買わない」という投資方法なのです。これが平均単価を安く抑えられる理由です。

 また、決まったタイミングで買う方法なので、毎月給料が入ってくるサラリーマンの人などはとてもやりやすい方法です。

 投資歴15年のぼくも最初の頃はドルコスト平均法でコツコツ投資を数年やりました。この方法のおかげで確実に資産を増やすことができました。(もちろん、長期的に成長が見込めない銘柄を避けることは最低限必要ですけどね!)

■一歩上を目指す、ちょっと欲張りな人へ

 年に数回は株価が暴落するタイミングがあります。とくに意識していなくてもテレビ、ネット、街中のモニターなどで「株価暴落!日経平均1,000円下げ!」みたいなニュースが出るときがありますよね。ああいうタイミングは間違いなく買いです。ぼくは投資歴が数年を超えたあたりから、一時的に株価が下がった時には必ず買い増しをするようになりました。中長期的には必ず株価は戻ってくるので、一時的な下落は投資家にとってはむしろチャンスです。

米株暴落で、日経平均株価1000円超下落|日テレNEWS24

まとめ

 投資の世界では「高値掴み」という言葉があります。たとえ良い銘柄に投資したとしても、価格が高い時に買ってはその投資の効果があまりないということを意味します。

 どんなに良い投資先でも、相場というものは必ず上げ下げがあります。永遠に下がらない銘柄などありません。そして、それはプロでも見極めがむずかしいことです。

 その為、初心者ならなおさら「相場を読む」ことをしようとするべきではありません。「相場を読む」のは自分が中級者・上級者になってからでよいので、初心者のうちは「相場を知る」「相場に慣れる」ことにひたすら集中しましょう。

 何よりも、お金が増えるという体験をしないことには投資の楽しさもわかりませんし、モチベーションもわきません。ぼくが前回の記事「投資初心者が投資すべきオススメ3選」で紹介した投資信託はどれも鉄板なので、これらに今回の記事で紹介したドルコスト平均法を使って投資すれば、着実にお金を増やすことができます。

 これから投資を始めようとしている人にとっては不安が大きいことでしょう。でも、この方法で投資すればリスクを最小限におさえてコツコツ投資ができます。投資の世界に足を踏み入れようとしている、それだけでも素晴らしいことです。

 サラリーマンの人も自分でお金を稼ぐという感覚を養って、経済的自立を目指しましょう!2021年も残りあと少し。2022年からは投資を始めようかと思っている人もいるかもしれません。人生は毎日が学び、そして思い立った日が学びのスタートです。一緒に頑張りましょう。それではまた~

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