ウクライナ戦争でクリプトの力が証明されている話

仮想通貨

2/25にロシアがウクライナに侵攻しました。ロシアとウクライナの複雑な歴史の経緯を当事者でない我々が良いとか悪いとかいうのはむずかしいです。それでも今回のロシアの侵攻は許されるものではないでしょう。

ロシア国民ですらプーチンや戦争に反対しています。21世紀にこんな不合理な形で戦争が起きるとは思いませんでした。人類はそう簡単には変わらないということなんでしょうか。

ぼくも戦争やプーチンには断固反対の意志を示します。一刻も早く軍事的手段をやめて、対話路線にプーチンが切り替えてくれることを切に願います。

さて、この悲惨な戦争の一方で今回のウクライナ戦争によってクリプトの力がいろんなところで証明されているなと実感するので、それについて記事を書きます。

ウクライナ戦争でクリプトの力が証明されている

仮想通貨でウクライナに寄付が多く集まっています。ウクライナ政府公式アカウントがクリプトによる寄付のためにアカウントをツイートしています。

BTC、ETH、USDTを中心に寄付が集まっているようです。2/27の夜時点で600万ドル≒7億円”規模のクリプト寄付が集まっていると報じられています。

ぼくもこのアカウントにBTC0.01だけですが、送らせてもらいました。こういう時は金額が少ないから意味ないとか、そういうことは考えてはダメです。金額に関わらず必ず意味があることです。

3/2追記: クリプトの対応通貨も増えていて、ポルカドットのファウンダー、Gavin Wood氏は580万ドル(約6.7億円)を寄付したとのこと。

また、NFTの売上をウクライナに寄付する事例が相次いでいます。寄付をコンセプトとしてこれくしょんを作り売上金をクリプトのままで寄付できるので、支援に向いていると言えます。

今までの寄付というと、寄付をしても相手に届くまでにすごく時間がかかって、届いた頃には問題が解決していた…なんてこともありますよね。

だからといって寄付の行為そのものの価値が下がるものではないです。しかし、せっかく寄付をするなら、相手に少しでも早く届いて役に立って欲しいと思うものです。

その点、クリプトが従来の金融の世界では成し遂げなかった革命を起こしていると思います。ではなぜクリプトが革命的なのか、考えてみたいと思います。

なおこれはクリプトではないですが。楽天社長の三木谷さんが10億円をウクライナに寄付したというニュースも出ています。さすがにスケールが違いますね…。

なぜクリプトが好んで使われているのか

なぜクリプトが好んで使われるのか?というと、スピード分散性です。

従来の法定通貨(FIAT)だと銀行間の国際決済となるので、とても時間がかかります。ぼくは商社勤務時代に国際決済をたくさんしてきましたが、面倒な上に途中で止まることもあります。

しかし、クリプトならアドレスさえわかっていればダイレクトに送金できます

そして分散性も大事な要素です。法定通貨で送金するには送り側の銀行、受け側の銀行が順番に処理をします。そして直接送金しているように思っても、間に別の銀行を挟んでいることもよくあります。するとさらに時間がかかります。マイナーな国だとよくあります。決済の承認を行える人が限られているんです。

その点、クリプトだとトランザクションを処理できるマイナー・バリデーターが世界中に分散しています。どこか特定の人に承認してもらう必要はなく、世界中の誰かが承認してくれればトランザクションが通ります。

クリプトのアドバンテージとして従来から考えられていたことが認められた形です。今この状況で日本円やドルで送金しようとしても、いつ着金するか、本当に着金するかどうかわかりません

処理に時間だけ異常に長くかかり、結果として着金しないという可能性もあります。私の苦労はなんだったの…なんてことが起こり得ます。こういうことがあると、善意を提供しようという人のモチベーションが下がってしまいますよね。

でもクリプトならパーミッションレスなので、法定通貨のような心配は不要です。

そして、クリプトならトランザクションさえ通ってしまえば完了なので、長くても30分くらいあれば着金するでしょう。

ウクライナ政府としてもクリプトでもらった方が嬉しいんじゃないですかね?有事の時はスピードが命ですから。1日遅れたら○○人死ぬという世界の話だと思うので、とにかく早く届けたいですよね。

法定通貨で送金したらどれだけかかるか…。もちろんこういう時なので最優先でやるんでしょうが、世界中から寄付が集中しているでしょうからね。

クリプトを使った事例

日本人クリプト開発者として有名なAstar Networkファウンダーの渡辺創太さんもクリプトで支援されたとのことです。このプラットフォームはPolkadoto上のトークンでの寄付のようですね。

FTからの寄付も多いですね。ぼくも加入しているCrypto Beautifulコミュニティから、かわしんさんがNFT販売額の寄付を申し出ています。

こちらは高野マナブさんの事例です。

こちらはぼくも保有しているSoudanNFTのLAG(Love Addicted Girls)のコレクションの事例です。

こちらはくらじゃさんの事例です。

こちらはmiinさんが紹介してくれていた「RELI3F UKR」というプロジェクトです。プロジェクト自体がウクライナ支援を目的に作られたモノです。

このプロジェクトの一次販売のETH370(今のレートで1.18億円)は全額寄付とのこと。さらに二次流通も分配して寄付に回るとのこと。2/27の夜時点で既にVolume tradedはETH609(今のレートで1.94億円)まで上がっているので、すごいことですね。

というわけで、名前をあげていればキリがないですね!

まとめ

ウクライナへの支援を通じて、クリプトのパワーを改めてぼくは確信することになりました。

一方で別の視点でもクリプトのパワーを感じることがありました。ECB総裁のラガルドさんの発言です。

クリプトのルール化を急がないとロシアがクリプトによって制裁を逃れてしまう!と懸念を示しています。確かにSWIFTを規制されてもクリプトで金融を回せてしまうなら制裁の意味がないですからね…。

あと、最後にぼく自身も少し心配したことを追記しておきます。こういう時は混乱に乗じて詐欺師が暗躍します。SNSで「ウクライナに平和を!寄付はこちらへ」と言ってお金を集めるようなサギがどうしても出てきます。

イーサリアムのファウンダーであるVitalik Buterinも最初はウクライナ政府公式アカウントのアドレスが信頼できるかどうか注意したほうが良いと言っていましたが、その後に「どうやらこのアドレスは信頼できるという確認を得られた」と言っています。

改めて、クリプトの世界は匿名性が高いためにむずかしいし、自分がリテラシーをしっかり身につけていかないといけないなと感じています。

それでも、今回のウクライナ戦争を通じてぼくはクリプトの力は確実に証明されていて、今後のクリプト拡大がより早く進むのではないかと考えるようになりました。もちろん、こんなきっかけは望んでいないですけどね!

人生は毎日が学びです。でも今は、学びよりもウクライナに平和を!

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